この記事はで読むことができます。
Table of Contents
タンパク質の種類
タンパク質には数百兆もの種類があると言われて、人間の体を作るタンパク質だけでも約10万種あると言われています。
それぞれの違いはアミノ酸で出来ているか、アミノ酸以外の成分があるかどうか、などで決まります。
アミノ酸はタンパク質の基本構成単位で、タンパク質が分解されペプチドに、ペプチドが分解され、アミノ酸へと細くなり姿を変えていきます。つまり、アミノ酸はタンパク質が分解され、これ以上分解できなくなった一番小さくなった状態をアミノ酸と言います。
また、食品のタンパク質は、肉、魚、卵などの動物性食品と、大豆などの植物性食品とで分類したりします。
細かい分類
- 肉、魚、卵、乳製品など=「動物性タンパク質」
- 大豆、大豆製品、小麦粉=「植物性タンパク質」
- アミノ酸だけで出来ているタンパク質=「単純タンパク質」
- アミノ酸以外の成分を持つタンパク質=「複合タンパク質」
- コラーゲンのような体を支えるタンパク質=「構造タンパク質」
- 筋肉を作るアクチンやミオシンのようなタンパク質=「収縮タンパク質」
体内での働き
筋肉や内臓を作る
体の約2割はタンパク質でできています。筋肉、内臓、血液、毛髪、爪、骨、皮膚などはすべてタンパク質がなければ構成できません。
また、これらの組織は、毎日、新陳代謝が行われ、新しく生まれては消えを繰り返しているので、絶えずタンパク質を摂取して続けることが大切です。
ホルモンや酵素の原材料に
内臓などが正常に働くためにはホルモン(成長ホルモン、女性ホルモンなど)と、酵素(リパーゼ、アミラーゼなど)が必要不可欠です。
ホルモンは数百種類、酵素は数千種類あると言われ、まだまだ発見されず解明されていないホルモンや酵素があると言われています。
それぞれがとても大事な働きをしており、これらはタンパク質を材料とし体内で生産されています。
エネルギー源になる
炭水化物や脂質と同じようにエネルギー源になるタンパク質は、1gで約4キロカロリーのエネルギーを生み出します。
ただ、タンパク質は他の栄養素と違い、体の材料として使用される面があるので、他の栄養素よりエネルギー生産は低めで、糖質や脂質の方からエネルギーを生産すると言われています。
タンパク質はどれぐらい摂取すればいいか??
男性は1日60g、女性は1日50gが目安
1日あたりのタンパク質の推奨摂取量は、18歳以上の男性で、60gで、女性は50gです。推奨量は性別と年齢別で発表されており、それぞれの数値は、タンパク質の消化率など豊富な研究データを考慮して算出されています。
摂りすぎたら?
肝臓・腎臓に負担がかかる
タンパク質が余ると、余った分はエネルギーに変換されるが、その際にアンモニアが発生します。
アンモニアは、肝臓で無毒化され、その後腎臓を経て尿として排泄されますが、アンモニアの量が多くなると肝臓と腎臓での処理に負担がかかってしまいます。
動脈硬化や痛風の原因に
動物性タンパク質が豊富な肉・魚介類・魚卵などにはプリン体や動物性脂肪が多く含まれています。
このような食品を多く摂取していると、尿酸値や中性脂肪が増える原因になり、痛風や動脈硬化などつながってしまいます。
骨粗鬆症を引き起こす
肉を食べすぎると、肉に多く含まれるリンがない血液中に増えてきます。
血液のリン濃度が上がってくると、リンと反対のイオンを持つカルシウムを血液中に放出して平衡を保とうとする力が働き、骨や筋肉中にあるカルシウムを血液中に放出して、骨がスカスカになる可能性が高くなってしまいます。
不足したら?
免疫力・体力が落ちる
リンパ球、マクロファージ、免疫グロブリンなどの免疫細胞を作るにはタンパク質が必要不可欠です。
不足すると、免疫力の低下、体力の低下、疲れやすくなったりします。
子供の成長に障害を及ぼす
タンパク質は、骨、筋肉、皮膚を作るのに必要不可欠です。不足すると成長に悪影響が出てしまいます。
また、眠っている間に分泌される成長ホルモンは、血液中のアミノ酸濃度によって分泌量が変化してくると言われています。
脳卒中のリスクを高める
脳卒中の原因は高血圧だけではありません。全身を張り巡る血管もまた、タンパク質で構成されていて、タンパク質が不足すると、血管壁が弱くなり、出血傾向になりやすくなってしまいます。
タンパク質を含む食品ランキング
肉類
- 鶏胸肉(皮無し)(1人分/100g) 23.3g
- 豚ロース(赤肉)(1人分/100g) 22.7g
- 豚ヒレ肉(赤肉)(1人分/100g) 22.2g
魚類
- まがれい(1人分/150g) 29.4g
- クロマグロ(赤身)(1人分/100g) 26.4g
- かつお(春獲り)(1人分/100g) 25.8g
卵・豆・大豆製品
- 凍り豆腐(乾燥)(1人分/40g) 20.2g
- 大豆(炒り・乾燥)(1人分/50g) 18.8g
- がんもどき(1人分/100g)15.3g
乳製品・穀類
- そば(乾燥)(1人分/90g) 12.6g
- スパゲッティ(乾燥)(1人分/100g) 12.2g
- あわ(1人分/100g)11.2g
効果的な食べ合わせ
卵 + ほうれん草
ほうれん草の鉄はそのままだと吸収されにくいのですが、タンパク質と同時に摂ることで吸収しやすくなります。
豚肉 + にんにく
ニンニクに含まれるビタミンB6は肉のタンパク質の代謝を助けてくれます。
また、ニンニクのアリシンは豚肉のビタミンB1の吸収を促進させてくれます。
3大栄養素の記事
【脂質】正しく知らないとダイエットはできない!!!【三大栄養素】 【3大栄養素】炭水化物を知る【やみくもに制限はかなり危険】